「手かざしとお札」ちょっと怖い話
この仕事をしていると、何かと「魂の存在」とか「心霊現象霊」を意識するようになってしまいます。今回は、私個人が過去に体験したちょっと怖い話をしましょう。
「お札」や「護符」にまつわる話でもあります。
あなたの部屋のある「お札」は実は意味があり大切なものかもしれませんよ。
それは、私が高校生になったばかりの頃から、2年半ほど続いたちょっと怖くて不思議な体験でした。
高校に入学と同時に、新しいマンションに引っ越しました。私の部屋は玄関入ってすぐ左側にあり、奥に細長い8畳弱の部屋でした。新居の間取りは、私の部屋の入り口を過ぎてすぐにすり板ガラスの入った扉で仕切られており、その先にダイニングと居間が広がってまいす
入居してすぐに、夜に不思議なことに気づきました。部屋の入り口を右手にして部屋の奥にある机に向っていると、毎夜、『白いもの』が玄関から私の部屋の入り口の前を横切り、ダイニングの方へ通り抜けていくのです。最初のうちは、見間違えと思い気にしていなかったのですが、2か月経ってもその『白いもの』は毎夜現れます。ある時、思い切って『白いもの』が通り抜けた後を追っていくと、ダイニングとの仕切りの扉のすり板ガラス先の居間の辺りにボワッと『白いもの』が写っています。すり板ガラスのせいではっきりと輪郭はわかりませんが、人の形のように見えました。
幽霊とか心霊とかに興味があったので、「本当の幽霊・・・?」とドキドキしながら、恐る恐るすり板ガラスの扉を開けてみました。案の定、そこにはなにも居ませんでした。 しばらくの間、このやり取りを毎夜続け、なんとかして『白いもの』の正体を突き止めようとしていました。
そんな折、母の体が悪くなりました。ブログでもよく記述していますが、膠原病が発症したのです。このころはまだ、医学的に膠原病というものが分からなかった時代でした。困り果てた母は、宗教にハマってしまいました。現在も存在する【崇教真○】というもので、なんでもお経を唱えながら手かざしにより憑き物を祓うというものです(ついでに病気も治してしまうとのこと)。母は熱心に道場なるところに通い、いつの間にか私まで連れていかれるようになりました。
高校に2年の夏休み、早く目が覚めたために2度寝をしてしまい、起きようとした時です。 生まれて初めて「金縛り」にあったのです。「これが金縛りってやつなのか?」 はじめのうちはちょっと楽しんでいましたが、ゆっくり目を開けると、目の前に『片根に矢が刺さった落ち武者の顔』がありました。ギョッとして、さすがにヤバいと思い、その時例の宗教のお経を思い出しました。そして、ひたすらそのお経を唱えました。しばらくすると、お経の効果があったのか、金縛りがとけました。
母に、このことを話すと、得意げでした。この時の母はますます宗教にのめり込んでいました。その後、度々金縛りにあいました。時には落ち武者でなく、白装束の髪の長い女性の時もありました。げれども、お経のおかげで金縛りからはすぐに解放されていました。そのせいもあってか、私も宗教の道場に自ら通い、「手かざしの方法」や「お経」を覚えていきました。
ある時、こんなこともありました。当時猫がいたのですが、ダイニングテーブルで私が食事をしていると猫が食べ物をねだりに右斜め向かいの椅子に座っていました。そこで食べ物をやろうと猫の方に体を傾けた瞬間(ちょうど玄関に後頭部を向ける格好)に、目の前がパッと明るくなると同時に、後頭部から眉間にかけて何かが通り抜けたような感覚がありました(ちょうど頭を強打した時のような感覚だが痛みはない)。猫もギャーと鳴いて驚いで逃げていきました。私は、ひょっとして例の「白い女」がここを今ここを通り抜けたのではと考えました。
そのころ、この怪奇現象の原因と思える答えが見つかりました。
私たちが越してきたこのマンションの斜め向かいに、ちょうど1週間遅れて新たなマンションが建ちました。そこの住民の間では、夜な夜な玄関のチャイムが鳴り出てみると誰もいない、白い服の女性が廊下の端にずっと立っているなどの現象が起きていたのです。
そして、こんな噂を耳にしました。
その新しいマンションが建つ前はラブホテルだったそうです。そこで、若い女性が白いバスローブを着て首をつって亡くなったそうです。
また、この地の近くには、長久手の古戦場跡地もあります。
これらが原因なのかなと自分なりに納得はしたものの、金縛りには、ちょくちょくあっていたので何とかならないものかと思っていました。
その年の暮れ、寒い時期でした。私が一人で留守番をしていた14時頃に、玄関のチャイムが鳴りました。出てみると、若い(20代前半?大学生?)女性が訪ねてきました。なんと、母が通っている宗教の布教活動をしている人でした。「手かざしにより、あなたを清めさせてください」と言い、私は、同じ宗教の道場に通っていますと言いたかったのですが、なぜかそのまま「はい」と返事をして、玄関先で目を閉じて手をあわせて「お浄め」なるものを受けました。その後すぐに地震(自分ではそう思った)が起こりました。めちゃくちゃ揺れているよなと思い、片目を開けて目の前の女性を見ると何事もないように手かざしをしながらお経を唱えています「お浄め」が終了し、そのことを問いただそうとすると、何も言わずにその女性は頭を下げてさっさと帰っていきました。
あれは本当に地震だったのだろうか?あの女性はあまりにも何事もなかったように帰って行ったので、不思議でなりませんでした。
すぐに、テレビをつけて地震情報を確認しましたが、何もなかったようです・・・
年が明けて、母の様子が変わりました。というのも、今まで熱心に通っていた宗教の道場に行かなくなりました。理由を聞いてみると、これから先は、正式に入信するように勧められ、そのためには全財産を寄付するように言われたそうです。結局「お金目的」だったのかと失望し、もう行くのを辞めたとのことでした。金縛りにあった時は、その宗教のお経を唱えることで金縛りから逃れることができていたので、私自身その宗教を段々と信じるようになっていました。それに、女性による「お浄め」を受けてから、あまり金縛りにあわなくなっていました。
ただ、例の『白いもの』は、変わらず部屋を通り抜けて行きますが・・・。
高校3年生の10月頃かな、近頃例の『白いもの』を全然見かけなくなりました。それより以前から金縛りにあうこともなくなっていました。
その事を母に告げると、意外な事実を教えてくれました。
私のいないある時、突然、托鉢風のお坊さんが家を訪ねてきたそうです。そして、「ここは、霊道になっており、多くに霊たちがここに集まってきている。災いが起こる前にこのお札を玄関の上に貼っておきなさい」と言われたそうです。「まじっ」と思い、玄関に行ってみると、そこには確かにお札が貼ってありました。筆により自筆で漢字が書かれているようですが、読めませんでした
「霊道か・・・、お札・・・ね」
御札の効力のおかげかそれ以来、『白いもの』にも金縛りにも全くあわなくなりました。
それから10年後、そのマンションから引っ越すことになりました。内見に来たお客さんにもお札の事は告げて、お札はそのまま残して引っ越しました。次の人が剥がさなければいいのですが・・・。
こんな話をしたのは、依頼先のお宅に『お札』や『護符」が貼ってあることがあります。
ご依頼者は、「処分して下さい」と軽くおっしゃいますが、実は意味があり重要なものかもしれません。ちゃんと苦行をつんだお坊様が用意した「御札」には正当な「魔除け」「厄払い」の力が込められていると思います。
本来その「お札」は、家屋とともにそこにあり続けるべきものなのかもしれません。どうしても処分する場合は、お寺でお焚き上げをしてもらった方がいいと思います。
皆さまも、引っ越した先の家に「お札」が貼ってあった場合は捨てず、先住者や不動産屋に確認した方がいいかもしれませんね。
神社のお神札(おふだ)は、近所の氏神様などを祀り、家族の安全や健康を祈願するものです。本来は神棚と一緒に祀り1年ごとに新しいものに取り換えるべきものです。家を処分するなどのために神棚ともども処分する場合は、その神社でお焚き上げしてもらう方がいいでしょう。でないと、逆に氏神様の祟りにあうかもしれませんよ・・・。
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