遺品整理の進め方・やり方

遺品整理の手順

遺品整理をご遺族や友人同士で行おうとされる場合もあると思います。精神的・肉体的にまた時間的にもとても負担がかかる作業になりますが、晩年の故人の思いや家族との絆を知る上でとても有意義なことであり、本来あるべき姿だと思います。そんな方々のために、簡単ではありますが、遺品整理のやり方や注意点をお伝えします。

⑴大まかな「やることリスト」をつくる
実家の状態のチェック、財産や重要書類の有無の確認、今後の実家の処置、相続の協議時期などを決めます。また、遺品整理作業に協力してくれる方の確認もしておきましょう。遺品整理を始めるタイミングとしては、葬儀が終わってひと段落ついてからでいいでしょう。葬儀の際に、親族各位に遺品整理への協力を呼び掛けておくことをお勧めします

⑵スケジュールを立てる
ここで、遺品整理作業を急ぐのか急がないのかで異なってきます。急ぐ場合として、「賃貸物件なので早く明け渡さなくてはならない」「家の売却のために、内見のために部屋を奇麗にしたい」などが挙げられます。逆に、家が持ち家で、売却予定もないし、将来的に身内の者が住む予定である場合などは、急がずにコツコツ片付けても良いかと思います。但し、溜まったゴミなどの悪臭で近隣トラブルになっている場合には、早急に清掃・片付けに取り掛かることをお勧めします。
急ぐ場合、急がない場合、それぞれの「やることリスト」に従って、各項目の人員確保、役割分担、所要時間などの概算をし、作業全体の終了までのスケジュールを作ります。

⑶死後事務手続きも同時に行うために
弊社ホームページの「死後事務手続き」でご紹介しているように、様々な返納・解約手続きが残っています。そのために必要な書類や印鑑などを、遺品整理作業を通じて捜索しなくてはなりません。具体的には、
健康保険証(後期高齢者健康保険)、介護保険証 ⇒ 役所へ資格喪失届及び返納の為
年金手帳 ⇒ 年金受給停止の手続き及び返納(役所か年金事務所へ)
預金通帳 ⇒ 解約あるいは名義変更(相続人を証明するための戸籍謄本が必要)
電話(固定・携帯)、インターネットの契約書など ⇒ 解約のために「お客様番号」などが必要
これらの書類を遺品整理をしながら探すことになります。特に実家の売却を考えている場合は、その実家を購入した際の価格や費用がわかる書類(不動産売買契約書)を見つけることがとても大事です。その購入価格を元に売却の際の売却益が算定され、税金がかかってきます。意外にも土地の権利書必要ありません。なぜなら、相続により登記の名義変更を行えば、新たに発行してもらえるからです。そのほかにも運転免許証、クレジットカード、株券(投資信託)ゴルフ会員権など、故人が生前に契約したものの解約が必要になりますので、書類を探してみましょう。預金通帳が見つかったら、定期的に引き落としをされているものから、契約したものをみつけることもできます。

 ⑷関係者、遺族全員で下見をする
できるだけ関係者全員で実家の状態や遺品などを確認しましょう。参加できない方がいる場合は、写真を撮って送るなどして、どのような遺品が残されているかなどを確認してもらいましょう。高価な遺品があった時に、「形見分け」や「相続財産分割」などで後々のトラブルのもとになるからです。遺品整理作業に非協力的な人がいるときは、「委任状」をもらっておくほうがいいでしょう。

⑸「必要なもの」「不要なもの」を分別する
基本的には、遺品整理では大部分のものを処分することになります。「必要なもの」「遺すもの」は、「思い入れのあるもの」「引き取って使いたいもの」だけにしましょう。また、遺族間で「形見分け」をする機会も作りましょう。この判断ができるのは、関係者・遺族の方々だけです。みなさんでしっかり話し合って決めましょう。

⑹「不要なもの」のうち価値のあるものと価値のないものに分ける
買って3年以内の家電、貴金属品、古美術骨董、ゲームソフトなどは、業者に買い取ってもらえます。リサイクルショップや古美術商を手配して見積もってもらいましょう。また、大きな家具類を先に業者に引き取ってもらうと、後の片付けが楽になります。

⑺最後に残った本当に「不要なもの」を処分する
スケジュールに従って、関係者で役割分担し、日程を決めて「地域の一般ごみ」として捨てることになります。大きな家具類は、「粗大ごみ」として捨てることになります。(地域・種類によって料金が異なります)
近隣とのトラブルを避けるためにも、指定ゴミ日やルールは守りましょう。何日にもわたってゴミ出しができない場合は、廃品回収業者などを利用するのも有効です。

⑻その後の実家の扱いも含む「相続協議」の開始
実家が賃貸物件の場合は、原状回復の問題が、持ち家の場合は、売却するのか賃貸物件として貸し出すのかなどについて、関係者間での話し合い・相続協議を通じて決めた後に、不動産業者や場合によっては解体業者などを手配して、相談・見積もりを行うことになります。葬儀代は、原則相続財産の課税価格から控除できますが、遺品整理作業に要した費用は控除できません。しかし、実家を売却した際の売却益から必要経費として控除できますので、領収書などは大切にとっておきましょう。

遺品整理は、遺族にとっては家族の絆を知り、絆を伝える良い機会です

簡単に、遺品整理のやり方、注意点をお伝えしましたが、実際やってみると大変であることを実感されると思います。肉体的・時間的に無理な作業は、私たちのような遺品整理業者を利用する方法もあります。オービットでは、お客様と親身になって話し合い、客様がやる作業と私たちが受け持つ作業とに分担するなど、お客様にとって最適の方法をご提案させて頂いております。遺品整理でお困りの際は、ご相談だけでも弊社オービットにご連絡ください